こんにちは!釣りキチ隆(@takashyman)です!
釣った魚の締め方「脳締め、血抜き、神経締め、鬼締め」に関して…
- 実際、どの様にやっていますか?
- また、それぞれの処置をする理由を把握してますか?
という事で本記事では、釣ったアジの締め方と締める理由を解説します。
因みに、本記事とほぼ同じ内容を動画にもまとめています。
動画の方が理解しやすいところもあると思いますので、良かったら、動画も参考にしてみて下さい。
でも、じっくり文字&写真で見たい方は本記事をこのまま読み進めてみて下さい。
もくじ
釣り場での魚【アジの締め方】:釣りをする前に「冷海水」を作っておく。
釣りをする前に、冷たい海水「冷海水(れいかいすい)」を作っておきましょう。
これは後に説明する「鬼締め」をするため。
釣り場の海水を汲んで、ペットボトル氷で冷やしておきます。
ペットボトル氷を使えば、海水の塩分濃度は変わらずにすみますよね。
こうやって、釣りをする前にキンキンに冷えた冷海水を作っておくのがポイントです。
釣り場での魚【アジの締め方】:「脳締め」
脳締めの概要
▼脳締めをする理由
- 身体の動きを止める為。
- 無駄に暴れられて魚の身を傷めない為。
- 無駄に動かれて身のエネルギー(ATP)が使われる事を防ぐ為。
▼使う道具
▼脳締めのやり方
- 脳締めする前に水バケツ等で一度回復させる。
- エラぶたの線の端あたりを刺してグリグリする。
※ちゃんとできると動かなくなる、かつ黒目が中心にくることが多い
脳締めをする前に可能であればやった方がいい事があります。
それは、回復させること。
回復させる理由には、身のエネルギーを一度回復させた方が鮮度が良いのでは?と思うところがあるからです。
(釣り上げて直ぐに締めると死後硬直がより早く始まってしまうのをアジで確認しています。)
釣ったら水バケツにポンポンポンと。
長い時間キープするのであれば海水は適度に汲み変えたいですね。
できるだけ元気な状態にするのが理想です。
なので、針を飲んでいたりして、アジが弱っていたり、死んでしまいそうな場合は、回復を待たずに脳締め作業に移りましょう。
では、脳締め。
脳締めにはフィッシュピックを使います。
狙う場所はエラぶたにある線の端あたりです。
(下の写真で矢印の先あたりです)
刺してグリグリすると脳締めが決まります。
※この時、魚の右側を刺すことをおすすめします。
料理した時に魚の頭を左にして綺麗に見せる事ができますので。
グリグリした時は暴れますが、キマるとすぐに動かなくなりますね。
これで脳締め完了。
魚の身体の動きを止める事ができました。
釣り場での魚【アジの締め方】:「血抜き」
血抜きの概要
▼血抜きをする理由
- 血による身の痛みを防ぐ。
- 雑菌の繁殖を防ぐ。生臭くなるのを防ぐ。
→多くの場合、血が雑菌を繁殖させている様です。
▼使う道具
▼血抜きのやり方
- エラの膜を切りながら背骨に沿っている太い血管を切る。
- 水バケツで海水に浸ける。
※10秒くらいでもOK
さて、アジの血抜き。
エラ蓋を開け、エラの膜を刺し切りながら背骨に沿っている太い血管を切ります。
背骨付近をフィッシュピックの先でジョリジョリする感じです。
そしたら、一度、海水にドボン。
※上の写真では血抜き作業だけまとめてしていますけど、血抜き作業したらすぐに海水に浸けてもOKです。
この海水に浸けるのは10秒くらいでOK。
処置直後に多く出てくる血を洗い流せれば充分です。
※浸ける時間は短い方が良い、と思われます。
脳締めや血抜き処置後、魚の体温が一気に上昇すると言われていますので、ここに時間はかけない方が良いと判断できますね。
これで血抜きの処置は完了としていいです。
釣り場での魚【アジの締め方】:「鬼締め(鬼絞め)」による冷やし込み
鬼締め(鬼絞め)の概要
▼鬼締めをする理由
- 脳締めや血抜きなどの処置をした後の体温上昇を抑えるため。
▼使う道具
▼鬼締めのやり方
- 冷えた海水「冷海水」を釣りをする前に作っておく。
- 釣った魚を冷海水に浸けて一気に冷やす。
※注意点
- 何時間も浸けておくと目が白っぽくなる。
鮮度に問題ないと思ってますが、気になる方は30分〜1時間くらいで止めておく。
その際はペットボトル氷はそのままで、冷海水だけを抜く。
鬼締め(鬼絞め)といってもやり方は鬼の様に単純。
冷たい海水で一気に冷やす
だけです。
釣りをする前に、冷たい海水「冷海水(れいかいすい)」を作っておきましたよね。
それに脳締めと血抜き処置をしたアジを入れて完了です。
実のところ、この冷海水に浸けながら「脳締め」「血抜き」「神経締め」をするのが理想だと思えます。
でも、それだとクーラーボックスが血まみれになるんですよね…
まぁ、大丈夫だという情報もありますけど、僕は気分的に嫌なのです。
なので、一度海水で血を洗い流すことにしています。
因みに、この鬼締めは、今回紹介している処置で一番重要な処置かなと。
鮮度というか、冷蔵保存期間が長くなる実感があります。
これは特に夏の暑い時期が必ずやって欲しいですね。
鬼締め(鬼絞め)はとても簡単。
冷たい海水「冷海水」に浸けるだけです。
釣り場での魚【アジの締め方】:「神経締め」
神経締めの概要
▼神経締めをする理由
- 身にエネルギー(ATP)をより残す為。
※脳締めした後でも痙攣する事があり、その余計な動きでエネルギーを使われるのを防ぐ為です。
▼使う道具
▼神経締めのやり方
- フィッシュピックで目と目の間から脳締めしたあたりを狙って刺す。
- 神経締めワイヤーを↑で開けた穴から側線の角度に沿って刺し、尻尾まで入れて、出し入れする。
ここまで、脳締め、血抜き、鬼締めとやってきました。
以下の写真のようになっているはずです。
実のところ、これで持ち帰っても美味しく食べられます。
けど、この時によく見てみると、アジは痙攣していたり、ブルブル震えていることが多いのです。
冷海水で鬼締めをしていても、です。
動いているんですよね。
つまりは美味しさに関わると思える魚の身のエネルギー(ATP)が使われていると判断できます。
そのエネルギーの消耗を神経締めで止めるのです。
神経締めをすると、その痙攣が止まるんですよね。
ということで、神経締めのやり方を紹介します。
まず、フィッシュピックで目と目の間から脳締めしたあたりを狙って刺します。
刺す角度は脳締めをした辺りを狙います。
次に空けた穴に神経締めワイヤーを入れていきます。
魚の体には「側線」呼ばれるものがあり、その角度に神経が沿っています。
アジの側線は、ゼイゴ(下の写真で指差しているギザギザしたとこ)の下にあると言われています。
とはいえ、ゼイゴは途中曲がっているので、神経が尻尾の方まで沿っているとは思えません。
けど、神経締めをするにあたっては、頭側のゼイゴの角度で刺していくので間違いないと思います。
ではワイヤーを入れていきます。
この時、ほとんど力は必要ありません。
そして、ワイヤーの先端が神経の入り口に触れるとビクッとなります。
こうなったらあとは簡単。
ワイヤーを奥まで入れて、出し入れをすれば、神経締めがキマります。
よく出し入れをして、神経をしっかり潰しましょう。
これで神経締め、完了です!
ほぼ、動かなくなりました!
痙攣もなくなりました!
正直なところ、多くの数のアジを神経締めするのは大変です。
因みに僕の舌では、神経締めをしたか、しないかで、食べた時の味の差は分かりません爆
なので、いいサイズだけでもいいかなと思います。
釣り場での魚【アジの締め方】:「鬼締め(鬼絞め)」したまま持ち帰る
鬼締めをしながら持ち帰る時の注意点
- 何時間も浸けておくと目が白っぽくなる。
鮮度に問題ないと思ってますが、気になる方は30分〜1時間くらいで止めておく。
その際はペットボトル氷はそのままで、冷海水だけを抜く。
僕は鬼締めしたまま持ち帰ります。
3、4時間くらいは浸けっぱなしな時が多いです。
因みに下の写真は、今回締めたアジを冷海水に2時間半ほど浸けておいて、捌いたものです。
目は白くなっていないかなと思います。
ご参考まで。
その時の気温や釣った数などで、冷え具合は変わってくると思います。
白目が気になる方は様子を見ながら浸けましょう。
また、大きなアジだったり、もっと保存期間を延ばしたい時は、流行りの「究極の血抜き」の処置をしたりしています。
「鬼締め」により、だいぶ冷蔵保存期間が延ばせている感じがしますが、より血の生臭さを無くしたりするなら、その「究極の血抜き」はおすすめですね。
10日以上の熟成とかをさせるならやった方がいいかなと思います。
本記事のまとめ
- 釣り場での魚【アジの締め方】:釣りをする前に「冷海水」を作っておく。
- 釣り場での魚【アジの締め方】:「脳締め」
- 釣り場での魚【アジの締め方】:「血抜き」
- 釣り場での魚【アジの締め方】:「鬼締め(鬼絞め)」による冷やし込み
- 釣り場での魚【アジの締め方】:「神経締め」
- 釣り場での魚【アジの締め方】:「鬼締め(鬼絞め)」したまま持ち帰る
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鬼締めは2022年4月よりやり始めましたが、とても効果を感じています。
実感としては、死後硬直している時間が長い。
プリップリな状態が長い感じがしてますね。
知ってよかった処置方法です。
上の写真は今回締めたアジの刺身。
めっちゃくちゃ美味かったです。
その感動をあなたにも味わって欲しいです。
本記事冒頭にも載せましたが、是非、動画も参考にしてみて下さい!
▼本記事とほぼ同じ内容の動画
お読みいただきありがとうございます。
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