釣り 結び方

初心者だった時の自分に言いたいPEラインとショックリーダーとそのラインシステムの特性と組み合わせ方と考え方。

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僕がルアーフィッシングにおいてPEライン+ショックリーダーというラインシステムを使う様になって10年位になります。(本記事投稿時)

でも使い始めの頃は結構疑問も多かったものです。

だから実際には、みんな使っているみたいだから…、なところもありましたし、結ぶのも大変な上、それで肝心な時に切れてしまったりして、こんなの苦労して使う事もないんじゃないか、とも思ったりした事もありました。

でも10年…。

今となっては外せないラインシステムというか、ルアーフィッシング、特にソルトルアーフィッシングにおいては僕にとっては約9割の使用率のものとなっています。

つまり、利点の多いラインシステムなんですよね。

使い始めの頃は、なかなかとっつきにくく結ぶのが面倒で使いづらいところもある一面もあるラインシステムなのですが、しっかり把握してしっかり結ぶ事が出来れば利点だらけのラインシステムです。

その利点の多いPEライン+ショックリーダー、そのラインシステムの組み合わせ方と考え方、10年経った今、「使いづらいなぁ」と思っていた初心者だった頃の自分に向けて語ってみます。

またそうする事で今の僕自身もこのラインシステムの理解を深められれば、と思います。

初心者だった時の自分に言いたいPEラインとショックリーダーとそのラインシステムの特性と組み合わせ方と考え方。

PEラインの特性。

長所

  1. 細いわりに引っ張り強度がある。ナイロン&フロロカーボン製のラインの引っ張り強度(lb表記の数字)と同じ物と比べると圧倒的に細い。(例・PEだと2号40lb:フロロだと10号40lb)
  2. 1.故に使うラインを細くする事ができ、ルアーの飛距離が出せる。
  3. 水に強いからナイロンラインよりは長持ちする。
  4. 伸縮性がなく、ルアー操作がしやすく魚からのアタリ等も把握しやすい。

短所

  1. 引っ張り強度のわりに根ズレ等の横からの摩擦や切断系の力に弱い。2号40lbだとしても横からの耐摩擦力はやはり2号という糸の太さ程の強度しかない。またこの耐摩擦力はナイロン&フロロカーボン製のラインに劣る印象が強い。
  2. 1.故に摩擦系のノット以外は結束強度が弱い。
  3. 2.の摩擦系のノット(FGノット、ミッドノット、ノーネームノット等)は面倒。
  4. 2.の摩擦系のノットはルアーやスナップに施すのは極めて困難。
  5. 透明ではないので魚へのプレッシャーになる事が考えられる。
  6. 長所にもなるが、滑りやすい。簡単に結んだだけでは解けてしまう時がある。故に結びは摩擦系や編み込み系のノットが必要になる。

仮に、摩耗や切断系の力に強く、摩擦系以外のノットでも結束強度があり、透明であれば、PEライン直でルアーやスナップを結んで使えるという事なのですが、そんなPEラインは未だ聞いた事ありません。

ショックリーダーの特性。

  1. 素材は、ナイロンorフロロカーボン製がほとんど。
  2. PEラインより伸縮性があり、魚からの急激なバイトによる衝撃やファイト中の魚の動きを吸収する役割を持たせる事が出来る。
  3. 同じ引っ張り強度(lb表記)のPEラインより耐摩耗性があり、ヒット&ファイト時の魚の歯やヒレ、根ズレ等からより耐えられる。
  4. 透明なものがほとんどで、より魚へのプレッシャーを減らせると考えられる。

透明で切れないPEラインならショックリーダーは必要ないですが、やはりラインの末端、ルアー付近は魚のバイトや根ズレからラインブレイクを避ける為に、このショックリーダーの特性は必要に思います。

また僕の場合はエリアトラウトルアーフィッシングではナイロン製のリーダーを使う時もありますが、ナイロンは水で劣化してしまうという情報から、水に濡れる事もあるソルトルアーフィッシングではほぼフロロカーボンリーダーを使ってます。

PEライン+ショックリーダーの特性。

  1. PEラインにない利点(伸縮性がある、耐摩耗、透明等)を持たせた太く短いライン(ショックリーダー)を、PEラインの利点(細くても引っ張り強度があり飛距離が出せる)を活かし、遠くに飛ばす事が出来る。
  2. 1.2号以上のリーダーを使うなら、PEラインの特性からノットは摩擦系のノット(FGノット、ミッドノット、ノーネームノット等)が必要な印象が強い。(僕は器具を使ったノーネームノット改を多用しています)
  3. キャスト時、PEラインとリーダーの結束部分をロッドのガイドより内側(リール側)に入れてキャストするとPEラインがティップに絡む、というライントラブルが起きる事がある。
  4. ノットは面倒でも、得られる効果はとても大きい!

耐摩耗性を持った10号とかの太さのラインを100m飛ばす場合、そのラインが全部10号の太さだとしたら、ほんと相当な重さのルアーを火薬でも詰めて大砲で飛ばす様な事をしなければ飛ばないでしょう。

そこで、その10号の太さのラインと同じくらいの引っ張り強度を持ちながら、「細く飛距離の出しやすいPEライン」の登場です。

でも引っ張り強度はあるとは言え、耐摩耗力は細くなるに伴いなくなります。

そこで「先端だけ太いショックリーダー」の登場、というわけです。

因みに2.の1.2号以上のリーダー〜、とありますが、1号までのリーダーならPEラインとの結束に摩擦系のノットではなく、「電車結びやサージャンズノット等にハーフヒッチの編み込みで補強するくらいノット」でも摩擦系のノットと結束強度にそんなに差はないかなと僕は思っています。

でも1.2号あたりから結束強度に差を感じているので、太いリーダーを使う時は特に摩擦系のノットが必要に思います。

 

PEラインとショックリーダーの組み合わせ、僕の設定を公開!

僕が実際に使って来た&使っている&想定しているPEライン+リーダーの設定を公開します。

  • PE0.05号〜0.3号→リーダー0.7号〜1.5号(エリアトラウト、アジング等のライトゲーム)
  • PE0.6号→リーダー1.2号〜5号(トラウト、アジング等のライトゲーム、ウェーディングシーバス)
  • PE0.8号→リーダー2号〜6号(シーバス)
  • PE1号→リーダー2号〜8号(シーバス)
  • PE1.2号→リーダー4号〜10号(シーバス、ライトショアジギング)
  • PE1.5号→リーダー5号〜12号(ヒラスズキ、青物ショアジギング)
  • PE2号〜2.5号→リーダー5号〜22号(ヒラスズキ、青物ショアジギング)
  • PE3号→リーダー12号〜22号(青物)

こんなところです。

 

ショックリーダーの長さは?

状況によりけりです。
魚のヒット&ファイト時、ノットの部分に負担のかかりやすいエリアトラウトでは2ヒロくらい使う時もあれば、同じエリアでもミノーを使う場合は操作しやすくさせる為に1ヒロくらいにする時もあります。

でもソルトでは通常は1ヒロくらいでしょうか。アジングでは5、60cmくらい。

因みに僕はエリアトラウトやアジング以外では、ライントラブルを防ぐ為にノット部分はガイドの外に出してキャストしています。

全て号数表記(太さ表記)にした理由。

上のPEラインとリーダーの設定、全て太さは号数で書きました。

それには理由があって、近頃のライン、PEラインもリーダー(ナイロンもフロロカーボンも)も、ライン製作メーカーや同じ製作メーカー内でもシリーズによっては強度(lbの数値)が様々だからです。

PEラインなんてほんと様々です。

撚りの数(◯ブレイドとか言われているのがそうです)が多いと強度がうんと増す感じです。

それに伴い金額も跳ね上がりますが。

また、ショックリーダーの方もメーカーやシリーズによって様々。

ひと昔はそんなに差がなかったのですけどね。

例えばフロロカーボンのリーダーなら1号なら4lb、2号が8lb、3号が12lb〜となっていたのがほとんどでした。

でもどうでしょう、例として1つ挙げれば冒頭の写真内右に2号のリーダーがあるのですが、強度表記は10lbです。

強くなっていますよね。

でも根ズレや横からの摩擦&耐切断力はそんなに変わらないかと思います。

僕の所感としては、確かに引っ張り強度に関してはほんとに販売されているものの表記通りに強くなっているなと実感しています。

が、根ズレや横からの摩擦&耐切断力に関してはそんなに変わりないなと感じています。

いくら8本撚りですごい強度があるPEラインでも4本撚りのものでも同じ1号なら引っ張り強度関係なくスパッと切れる感じですね。

リーダーの方も同じです。5号20lbと5号24lbでも耐根ズレ力にはあまり変化ないなと僕は実感しています。

要するに、強度よりも太さの方が重要なのです。

という事もあり、僕は全て号数表記にしました。

でも、PEライン&リーダー共に、より引っ張り強度があるもの(lb数値の高いもの)は結束強度が若干強い実感はあります。

それなので、もちろんの事、同じ号数の中でもなるべく強い物を使うのが良いとは判断出来ますね。

でも、基準として、PE&リーダー共に引っ張り強度の近いもの使いましょう。

さすがにPEライン3号に3号のショックリーダーとかはない話しです。

意味がありません。

それなら、リーダーは使わずPE3号のまま、もしくはそのリーダーの太さのナイロンorフロロカーボンのラインを使えばいいと思います。

つまり、このラインシステムはPEラインよりショックリーダーの方が太くなるべきものなのです。

また、ルアーの飛距離を出したいからと言ってPEライン0.6号に40lbのリーダーもあまりないですね。

PE0.6号の引っ張り強度なら30g、行っても40gくらいのルアーがフルキャスト限界ではないかと思うので、もっとルアーの飛距離を出すならPE1.2リーダー40lbで60gとかのルアーの方が飛ばせると思います。

でも、1つ例外として、歯の鋭い魚を相手にするならこのPE0.6号に40lbのリーダーはあるかもです。

太刀魚とかでしょうかね。

でも僕は狙った事も釣った事もないので何とも言えないところがあり、項目にも取り上げませんでした。

と、例外はあるものの、PEと組み合わせる場合には引っ張り強度(lbの数値)は近いものを選ぶ事をおすすめします。

また再度言いますが、前述した僕の設定にlb表記がないのは、ライン製作メーカーや同じ製作メーカー内でもシリーズによっては強度(lbの数値)が様々なので記載しませんでした。

 

その組み合わせを選ぶ考え方。

魚との関わり

ターゲットの大きさや、ヒット&ファイト時の魚の動きの特性等で選ぶ。

魚が大きくなればなるほどPE&リーダーの太さは太くなります。

かつ、口が大きい魚、刃の鋭い魚、根に走りやすい魚、根の付近に居る魚、とかであればよりリーダーは太くなりますね。

釣り場環境の関わり

多少魚に主導権を握られても障害物の少ないところであればPE&リーダー共に細く出来るでしょう。

逆に障害物だらけの場所は魚に主導権を握られるわけにはいかなくなるので、PE&リーダー共に太くなります。

また根掛かり可能性の高いボトム付近で釣りをする場合は、ターゲットの魚が小さくてもゴツいラインシステムが必要となります。

それは根掛かりしたルアーを回収する確率を上げる為です。

ノットとロッドのガイドとの関わり

小さいガイドのロッドの場合、太いリーダー、そして結び目が大きくなるノットが使いにくくなります。

場合によってはトラブルも起こします。

1例挙げます。

エリア用のロッドは比較的ガイドの大きいものが多いですが、アジングロッドはガイドがとても小さいものが多いのです。

それで、エリア用のロッドではリールの方までPEとリーダーの結び目が来る程長くリーダーをとっていたラインシステムでも問題なかったのが、そのラインシステムそのままアジングロッドでやろうとしたら数十回のキャストで結び目で切れた、なんて事を僕は体験した事があります。(因みにこの時のノットは器具を使ったノーネームノット改)

つまり、大きめのエリア用のロッドのガイドではノットの部分にそこまで負担がかからなかったのが、アジングロッドの小さいガイドではノットの部分により負担がかかった、と判断出来ます。

なので、使うロッドのガイドの形状は意識してもらいたいです。

ガイドが小さければ、PE&リーダーの設定を細くするか、ノットをガイドとの摩擦に強そうで結び目が小さいFGノットとかにするか、短いリーダーにして結び目をガイドの中に入れない様にするかとかの対処が必要な事もあるのです。

ルアーとの関わり

使うルアーが何グラムなのかでもラインシステムの太さが決まりますが、どういうルアーかでも太さは決まります。

例えば、よく太さに関わるのが、ボトムで使うルアーです。

ボトムは根掛かる確率が高いところです。傷害物もたくさんあるところもあるでしょう。

これで前述した釣り場環境の事とかぶる事にもなりますが、ボトム付近を探る様なルアーを使う可能性がある場合にはより太いラインシステムを使いたいですね。

以上の事を踏まえてPEライン+ショックリーの太さを僕は決めています。

また、今回は割愛しましたが、後に、魚種別のラインシステムの設定を記事を改めまとめるつもりですのでお楽しみに。

 

最後におすすめ物をご紹介。

おすすめPEライン

おすすめ太さのわりに強度あるショックリーダー