夜の間、岸際でぴちゃぴちゃしているボラがいますよね。
ほんとたくさん。
でも夜が明け、明るくなってくると、そのたくさんのボラは沖に向かって行きます。
何だか儀式の様にも感じてしまいます。
↑の画像は涸沼なのですが、画像内の水面が黒っぽくざわついているものは、おそらくボラの群れです。
僕が涸沼にシーバス釣りに行った時、よく見かける光景です。
ボラは何故、こんな行動をするのでしょう。
単純に思う事、ボラのその行動は「身を守るため」だとは思いますが。
夜間、岸際に居るのは、大型の魚(シーバス等)に食べられない様にするため。
昼間、岸際に居ないのは鳥や獣に食べられない様にするためなどなど。
ま、この行動をするボラの本当の気持ちは実際聞けないので分からない事ですが、それはさておき、「夜明けに沖に行く」という行動をボラがした時、もうひとつ起こる事があります。
「ボフ!」「ドパン!」などなど、独特な音が聞こえてきます。
そうです、シーバスの「ボイル」です。
夜明けに沖に向かって泳いでいくボラをシーバスが捕食する音です。
これに関しては全く何も起きない事もあるのですが(↑の画像は起きていませんね。ボラは余裕に泳いでいます。)、不思議なもんです。
でもここで思うのですが、「夜明けに沖に行く」というボラの習性、シーバスは知っているのでしょうか?
僕は近頃、そう思う事をやめようかな、と思ったのです。
「あー、夜が明けて岸際に居るボラが出てくるからそれを食べに行こう」
なんて、シーバスが思って、遥か数百メートル沖に居るシーバスがわざわざ岸に向かって泳いでくるでしょうか?
もしかしたら、そう泳いでくるシーバスも居るかもしれないですが、そこで僕は気付きました。
そんなシーバスを想定していたら、実際に入るポイントを定めにくいと。
「運」や「まぐれ」に任せる比重が大きくなるな、という事もあるなと。
そこでひとつ、僕がしっくりきている事があります。
夜明け、いわゆる朝マズメに起こるシーバスの捕食ですが、それは、そのベイトを食べにわざわざ遠くから回遊してきたのではなく、シーバスはもともとその近くに居たのではないかと思ったのです。
もともとシーバスは近くに居て、夜が明け、ボラが沖に出向き、そのたくさんのボラを見たシーバスの捕食のスイッチが入った、のではないかと。
と、いうことは、「シーバスが近くに居る」という条件は何なのか、と考えられます。
そうすると、夜明け前以前、その前の日の夜かもう少し前か、いや、何日か前まで遡りたくなります。
気象がどうなっていたのかとか、風向き、潮の流れ、潮位の変化、地形、などを考慮しようとすると、アングラーも活性の上がる朝マズメに入るポイントの的を狭める事も出来るのではないでしょうか。
今、そのポイントに入る理由をたくさん持てれば、それが例え釣れない時間になったとしても、より意味のある時間に出来るかな、と思いました。
もちろん「運」や「まぐれ」はその時の釣行を豊かにするものでもあります。
けど、今後の糧になるものは「運」や「まぐれ」以外の実験や経験や得た知識等なのではないでしょうか。
これは、あくまで釣行を楽しむ一例です。
楽しみ方は無限にあると思います。