東京は渋谷区にあるワタリウム美術館に坂本龍一さんの設置音楽展を観に行って来ました。
展示されているもの、動画はダメだけど、写真はOKとの事でした。
僕が思った3つの事。
細かくは色々思った事、感じた事はありますが、3つに絞るとすればの3つを挙げます。
- 坂本龍一さんの曲、1曲1曲を肌で感じる事が出来た。
- CDアルバム1枚を価値を感じながら通して聴く事が出来た。
- こういったCDアルバムの宣伝の仕方もあるのかと痛感。
1.坂本龍一さんの曲、1曲1曲を肌で感じる事が出来た。
今回の坂本龍一さんの新譜『async』の曲等、実は少しだけテレビで拝見していました。その時に聴いた感じだと、僕に理解出来るかなぁという印象があったのですが、実際にワタリウム美術館で聴いてみたところ、1曲1曲をしっかり肌で感じるという様な感じで聴く事が出来ました。
何というか、坂本龍一さんの曲を聴いて、僕が何を思うかというよりは、そのままその音をただ肌で感じる事、空間を感じる事、時間を感じる事、に意識が行った様に思いました。音楽を聴いて僕自身の心の内に眠る物を呼びさます、というよりは、ただ音に触っただけの感覚だったでしょうかね。
曲の数だけ、物に触った感じがありました。
2.CDアルバム1枚を価値を感じながら通して聴く事が出来た。
何かと忙しい現代。
1枚の音楽CDアルバムを通して1ヶ所に留まってじっくり聴く、なんて事、ほぼ無いのではないでしょうか。僕自身そうです。そんな余裕ありません。音楽を聴く時なんて車の運転中に聴くか、スマホで何かの合間にちょっと聴くかくらいです。
でも今回は、だいぶ久しぶりでしたが、1枚のCDアルバムを通して聴く事が出来ました。
それもそのはず、そのCDアルバムが流れていたフロアでは、僕には到底買えなそうな価格のスピーカーが並んだ上に、5.1サラウンドMIXされたものが流れていたのです。(↑の画像参照、ワタリウム美術館でも同じメーカーのスピーカーが販売していましたが、かなり高額です。)
しっかり5.1chのサラウンドを組んだシステムって、なかなか聴けるものではありません。せいぜいステレオ2chですよ。僕の家でもそうです。それを高品位なスピーカーでサラウンドで聴けるとなれば、ここでしか聴けないわけです。それは聴いてしまいます。
3.こういったCDアルバムの宣伝の仕方もあるのかと痛感。
作った音楽をそこでしか聴けない状態にする、のはとても面白いと思いました。
CDアルバムを売るとなれば、ネットやテレビやラジオで宣伝、そしてライブとかをやって宣伝して売っていくイメージが強かったですが、これは新しく面白く意味のあるやり方だなと思いました。
ただCDを作ってネットやテレビやラジオで宣伝、しただけでは僕は今回の坂本龍一さんの音楽は聴く事がなかったかもしれないです。
僕も音楽を作る身、勉強になったと同時に、今後の音楽の公表の仕方に希望を感じました。
坂本龍一さんの音楽を体感しにワタリウム美術館に行って良かったです。
大変申し訳ない事に、その音楽展も2017年5月28日までなので、あと数日ですが、お時間作れる方は是非行ってみて下さい。